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網膜症もありませんから、これから頑張っていけばしのげるかもしれません。
しかし、最初に100 mg/dlに下がったときに比べれば合併症の危険性は大きくなっています。 それが残念なのです。
「なんで血糖値が下がらないんだ! 」クリニックや病院などで患者さんと接していると、ジレンマやイライラが表情の奥に見え隠れすることがあります。 食事療法にしても運動にしても、それまでなかった因子を生活に組み込むことですから、患者さんにはどうしても多少なりとも「ガマン」がつきまとってきます。
しかしそれも血糖値が下がることによって克服できるし、さらに続ける原動力となるわけです。 糖尿病が恐ろしい病気だということは患者さんも知っていますから、自分の大切な体のために、その程度のガマンができないということはないはずです。
いくら医師に言われた食事や運動をがんばって続けていても、いっこうに血糖値が下がらないという場合もあります。 そんなとき、患者さんにはあせりの気持ちが湧いてきて、ガマンが限界に達してくるのです。
「どうして血糖値が下がらないんだ! 」その疑問は、やはり糖尿病という病気のむずかしさから出てきています。 血糖というのは血液中のブドウ糖のことで、供給源として食事が深くかかわってくるわけですが、だからといって血液中のブドウ糖の濃度は食事だけで決まるわけではありません。
血糖は、生命活動に必要なエネルギー源として重要なはたらきをもっています。 たとえば脳のはたらきを支えているエネルギー源はブドウ糖だけで、脂肪は使えません。

その消費量は1日で500 キロカロリーに及びます。 頭をよく使う人は、それだけ脳のブドウ糖消費量はふえますし、体をたくさん動かせばそれだけたくさんのブドウ糖が使われることになります。
このように、血液中のブドウ糖濃度というのは、全身の生理的なシステムと密接に関係します。 その全体的なかかわりのなかで、その人のその時の血糖値が決まってくるのです。
ですから、食事で摂取カロリーをコントロールしているからといって、必ずしもすぐに血糖値が下がるとはかぎりません。 具体的に血糖値を決める因子として、以下の四つがあります。
@食事によるカロリー摂取A日常動作や運動、脳の活動などによるエネルギー消費BインスリンやアドレナリンなどのホルモンC肝臓におけるブドウ糖このうち食事や運動のことは意識していると思っていても、実際には正確ではありません。 食事をコントロールしても、自分自身が把握できないところでブドウ糖はつくられ、あるいは消費されているからです。

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